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調べて育てて畑に学ぶ

すみれが丘小学校、3年生の皆さんが昨年から今年にかけ、
総合的な学習の時間としてそばの栽培・自家製粉・そば打ちに挑戦しました。

特に多くお手伝いさせていただいた3年2組の皆さんの頑張りを
写真と先生からのメールを交えてご紹介いたします。

始まりは、先生から届いた栽培セット申し込みのメールからでした。
児童 さんたちに伝えたいことと不安いっぱいのところを、
お手伝いしますから頑張ってみませんかと。
この一言が先生方をかなり苦労させてしまう結果となりましたが・・・(汗)

栽培する場所は近所に借りた畑。
持ち主の方がそば栽培用に畑を整えてくださったそうです。

 

種まき前に、児童さんたちに蕎麦の種を見せたときの様子を・・・

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「これってアサガオだったかなぁ・・・。」
「おむすびみたい。」
と興味津々でした。
ヒントとして「夏の食べ物」といえば・・・などと
少々荒っぽいもので質問してしまったのですが
まじめに「アイス!」「かき氷!」「すいか!」「とうもろこし!」「そうめん!」「冷やし中華!」「冷やしうどん!」「ざるそば!」「冷やしそば!」とこたえては、クラスの中で
「こんな種じゃなかったよ。」
「たねがあるたべものだろっ!」と勝手に深まっていました。
そうこうするうちにひとりの女の子が
「あっ!おばあちゃんちでね、まあるい石が重なっててその中にいれて
粉が出てきているのを見たことがあるよ。そばだ!」 
見事でした!
そこからまたクラスは「えーーーーーっ!」
「この種からどうなるの?!」

以上、先生のメールより
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このひらめきと柔軟さに驚き、石臼の見事な表現に驚き。
恐るべし、3年生!と思いました。

また、 食べられるものということで、興味津々(笑)
導入ばっちりだったそうです。

そして9月1日、第3学年105名全員で種まき。
かなり真剣な様子です。

種まき後、残暑が厳しく暑い日が続き、畑に向かう足取りが重かったそうですが、
畑に着くと成長の早いそばの姿に歓声が上がったとか。

また、間引く際にももったいなくてなかなか間引けなかったところ、
そばもやしで食べられると言うとどんどん抜いていたそうです。
食の力は偉大だ(笑)

間引く作業の中にもいろいろ学ぶことが多かったようです。

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実際食した感想は「苦い~っ!」「ほうれん草みたい。」「ほうれんそうの茎といろがにているよね。」といろいろでした。
そばの茎の赤い部分とほうれん草とが似ているなんてよく見ているんですね。
感心しました。
その他にはクラスに35人の机を並べている自分たちのようすを思い出すように話したところ
「確かに。『せまいから空けて』とか言ってる!」とも・・・。



中略



ある本で「ソバは放っておいても強く育つが、毎日気にかけてやる方がよく育つ。」
というような文があり、紹介したところ、畑の近所に住む子達が「雑草抜きに1時間もかかったよ。」
「水やりに10往復した。」などと話してくれました。

以上、先生のメールより
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栽培22日目の畑の様子
みんなの愛情と頑張りで順調に育ってます。

そばもみんなも元気いっぱい!

全員集合

ペットボトルを持参して水やり
暑くても負けないぞ!

栽培39日目の様子
虫に食い荒らされて穴だらけ。
でも、他家受粉のため農薬は使えず・・・
姿は悪くても我慢我慢の日々が続きます。

栽培49日目の様子
虫食いに負けず実がたくさんついています。
収穫が近づき、ますます活動に意欲的。

観察もしっかりと

栽培70日目のようすをメールより

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先日70日めの畑に行って来ました。
スズメにつつかれたり、自然に落ちたりでたくさんの実が落ちてしまっていました。
これから実るものと落ちてゆく、食われてしまうものを考えると早くに収穫してしまった方が
よいのかと・・・。来週14日には75日めを迎えるのでそろそろ・・・と焦っています。



中略



とりあえず、見本に10本くらい刈り取ってつるしています。

他学年の教員のみなさん、とっても興味深く見入っていらっしゃいます。
そして「なにこれ?」と尋ねられます。
そこで、一粒どうぞと試食して頂くのです。
「どうやって剥くの?」「このまま食べていいの?」
質問はいろいろです。

一粒しか食べないのに
「香ばしいナッツのよう。」、「ぷつぷつ切れる(十割ソバ)の後味のよう。」などの 感想までいただけました。
正体を明かすと
「最近、そば屋さんの店先に『新蕎麦』って張ってあるのを見た!」と
ますます盛り上がっていました。

以上、先生のメールより
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ちょっと栽培から話が逸れますが、どうしてもお話したいことがふたつあります。
実はこの年、すみれが丘小学校は30周年を迎えており、
この時期に全校発表会があって3年2組ではこれまでのソバの栽培を取り上げてくれました。
児童さん たちの要望であったそうです。
その準備段階でのやりとりで、「ひとりひとりが『そば博士』になろう」と
蕎麦について興味を持ったことについてグループに分かれて調べました。
項目は、
1:蕎麦の名前の由来
2:蕎麦の歴史
3:世界の蕎麦料理
4:蕎麦の実のひみつ
5:蕎麦の栄養
6:蕎麦の打ち方
7:蕎麦のおいしい食べ方(地域の名物)
8:そばの一生
これ、すべて児童さんたちの興味からだったそうです。
そしてこれを劇にして発表。
凄すぎると感心するばかりでした。
先生からこの発表会のビデオを送っていただき、拝見しましたが、
構成も、調べた内容も素晴らしいものでした。

もうひとつは、お礼の手紙を頂いたこと。
先生がきれいにまとめて文集のようにして送ってくださいました。
気持ちのこもった手紙に感激するばかり。
そしてこの手紙があとのそば打ちのお手伝いに繋がっていったのです。

 

話を栽培に戻して・・・

11月21日(82日目)に収穫。
すずめに食べられて収穫量はかなり少なくなってしまいました・・・残念・・・
けれど、ここまできたらたとえ少なくても食べなくては!
収穫した分と、蒔いた玄蕎麦の残りを石臼で製粉し、
その間、先生方ともいろいろ相談。、
足りない分はちゃちゃ丸が持参することで補い、2月1日にそば打ちとなりました。

ワクワクどきどきですみれが丘小学校へ向かい、皆さんとご対面。
(校長先生、副校長先生をはじめ、諸先生方、いろいろお気遣いいただきありがとうございました!)

恥ずかしいほど未熟ながらも、そば打ちを一通り見ていただいてからそば打ち開始。
児童さんたちの目が光り輝いておりました。
また、当日はお母様方にお手伝していただき、
(おかげさまで無事にフィナーレを迎えられました。ありがとうございました!)
お母様方の目も輝いていた記憶が・・・

待ちに待ったそば打ち

 

 

各テーブルを飛んで回ってお手伝いし、何とかそばに・・・
うどんのようなのも、きしめんのようなのも、愛嬌愛嬌!
なんたって、自家栽培・自家製粉の手打ちです。

そしていよいよ食べるときが

 

お味は、もちろんサイコー!!!
給食前だから控えめのつもりが、そんなこと無理でした。
打ったそばはすべて完食。
そして驚いたのがそば湯。
これが美味しいことも調べ済みで、5杯も飲んだ人が(笑)

それだけではまだ済まず、皆さんが食べ終わるころに、ちゃちゃ丸の打ったそばを茹でたのですが、
気がつくと茹でてる脇にお椀を持った児童さんの列ができててびっくり!
お母様もその列に加わってたりして・・・
あっという間になくなりました。

大役に緊張してましたが、終わったときの皆さんの笑顔を見て
お手伝い出来てよかったと心から思いました。
嬉しさもたっぷり。

先生方、お母様方、そして3年2組の皆さん、本当にお疲れ様でした!
そして、本当にありがとうございました。

 

※諸事情により個人が特定できないよう写真を修整してあります。 

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